今年一番の衝撃だった.一緒に観た人はシンゴジラ以来の衝撃だったと言っていたけれど,確かにそうだったかもしれない.
4人のピアニストが互いに刺激し合いながら1つのコンクールを通して成長していくお話.天才の苦悩や人との関わりを通じて人間が気付き成長していく姿,一般人の努力・苦労が描かれていた.
原作を読まないまま映画を観たのだけど,映像作品としての完成度の高さに圧倒された.音楽を少しかじったことがある者から観ても,演奏シーンはどれも本物の演奏者であるかのような迫力があったし,コンクールの舞台裏で様々な人が関わって進行していく感じもとても現実に近く,映画の世界に引き込まれた.そういう現実と,映像化が難しいであろうシーン(雨の音,動物が駆ける様子など)が違和感なく融合されていて,こんな事が可能なのかと感心しながら鑑賞した.
またストーリーも,見終わった後に「明日から自分も頑張ろう」と前向きな気持ちになれるいい話だった.また各登場人物のセリフもとても美しく力強く,原作をぜひ読みたいと思った.特に,「あなたが世界を鳴らすのよ」とささやかれたセリフには鳥肌が立った.
ここまで書いても映画の良さが伝わっている感じが全然しない.言葉で伝える難しさを実感.そしてやっぱり作家さんてすごいなと改めて実感.
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